2016年3月 のアーカイブ

FMスクリーンの威力『東洋美術史』

2016年3月2日 水曜日

綱渡りという表現では、なまやさしい入稿作業を経て、完成した新刊タイトルの数々。
著者や協力者などに献本が進んでいますが、今のところ「あちゃ〜」という失敗は発見されておらず、でも、まだドキドキの毎日です。

そんななか、納品ありがとうございますメールを印刷所に送ると、精興社のKさんより速攻、電話が。「ひえ〜何が見つかったのだろう?」とおそるおそるうかがうと、「いや〜『東洋美術史』、やっぱりFMスクリーン、いいですねえ」……。
『東洋美術史』は、通常のAMスクリーン印刷ではなく、階調がなめらかディテイールがきれいに仕上がるFMスクリーン印刷でお願いしました。1色刷の書籍ですが、細かな部分もよくみてとれる綺麗な仕上がりになったと自負しています。
私は本文組版を担いましたが、画像補正は、すべてDTPマスターのMさんにおまかせ。補正が済んだ画像を配置し直すと、例えるなら美容液が利いて肌がワントーンきれいになった感じ。この変化をモニターでみることが、心のオアシスでした。差し替えを繰り返し、最終的に618点に及んだ画像にも注目していただきたいです。

FMスクリーン印刷のすごい力は、『音楽論』でも発揮されています。こちらは全体として通常のAMスクリーン印刷ですが、刷り出し確認の時に1点モアレを発見。元データの問題なのですが、う〜これはこのままではマズイということになり、1折FMスクリーン印刷で刷り直しをしていただき、事なきを得ました。ギリギリの入稿だったのに、本当によく納品日を厳守していただきました。ありがとうございます。今年は特にどれだけ感謝しても足りない気持ち。印刷会社さんの品質合格の上で、納期(〆切)を守る姿勢、いつも感動しています。

[制作:呑猫]

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ワークショップたくさん

2016年3月1日 火曜日

弊社内のウェブ検討の会議で、何年も前に「ワークショップ」も分類にするべきだと主張したら、心優しい担当者が3冊ほどしかなかったのに1ページつくってくれた。それが現在では8冊になった。

 2016年2月、最新刊『ワークショップのはなしをしよう 芸術文化がつくる地域社会』は私の尊敬する今井良朗先生の著書である。今井先生は、1999(平成11)年設立の芸術文化学科の中心メンバー。初代主任教授の田村善次郎先生(2004年弊社刊行の『ネパール周遊紀行』の著者)とともに、この新学科をリードした第2代主任教授であり、この3月に退任のご予定である。

 ムサビの8冊のワークショップ本には、それぞれフィールドの違いがある。それを考えると特色が明確になる。この新刊書は副題「芸術文化」とあるとおり、芸術文化学科の先端的な地域における活動がフィールド。理論や手法を普遍的にまとめる内容となっているが、徳島県神山町のプロジェクトをはじめ、芸術文化学科の歴史として読むこともできる。

 芸術文化学科は、また通信教育課程の芸術文化学科も含めて、造形学部の他の学科にはない社会への発信を特色として大きな役割をはたした。弊社では芸術文化学科の新見隆先生の『ミュゼオロジーへの招待』、名誉教授の酒井道夫先生共編著の『タウトが撮ったニッポン』、金子伸二先生の『造形学概論』などなど、枚挙にいとまがない。
 そんなわけで、今井先生と芸術文化学科に重ねて本書を読むととても味わいが深いと思える。

〔ケロT取締役〕

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