2017-01

いぬ・ねこ・かえる

或夜一献の有りけるに

・・・というお噺では、呑めや唄えやの大宴会、よくよく見れば魑魅魍魎が舞い踊り、これは不吉な予兆と恐れおののくのですが、21世紀の小さなマンションには、残念ながら陽気な天狗もサンタさんもやってこず、「元気にしてる〜?」とラインがくれば、こんな写真を返事代わりに送っています。今年の秋には、イサム・ノグチ本の刊行が控えているので、周辺資料を読みあさるなう。イサム・ノグチはとても「移動」の多い人なので、いつごろどこにいたのかをまず把握しておかないと、全体像がつかみづらい。これは本の構成にも大いにかかわってきます。周辺資料を読むことは、編集者の仕事の一環ながら「余興」のつもりでいないと苦しくなるので、楽...
イベントのお知らせ

いよいよです

東京地方、今朝がこの冬最も寒かったように思います。数値的にはどうなのかわかりませんが、身体がそう感じました。そんな中、個人的には教科書づくりが大詰めですが、大詰めと言えば、美大最大のイベントである「卒業・修了制作展」が今週木曜日から開催されるということは、今日から水曜日にかけて、学部4年、大学院修士2年の皆さんは、制作・展示作業に講評と、本当に大変な時期を迎えています。もう風邪がどうこう言っている場合ではないですね。最後は気力で頑張ってください!そんな皆さんの大学生活の集大成とも言うべき作品や発表を、是非ご覧ください。「平成28年度武蔵野美術大学卒業・修了制作展」開催期間:2017年1月19日...
フェア情報

東大・藝大・ムサビのための芸術書の話〜ムサビ日記

現在、MAUPツイッター上で案内しています●「東大生のためアートブックフェア」(東大生協駒場さん〜2月末予定)●「藝大生のためのアートブックフェア」(芸大生協美校店さん〜2/20)。どちらも美術書出版会の合同フェアですが、おかげさまで同時期で開催。好評をいただいています。すでにご購入の皆様に大感謝です!しかし、東大と藝大。なんだか両極端なようで共通点がありそうななさそうな大学でのフェアを開催できること、心から嬉しく思います。昨年秋にはMAUPの母校、武蔵野美術大学内の世界堂でも開催。このフェアで、本離れと歎かけられてる若者たち・・・。そんなこたあ、ない!やはり若者だって本を愛している‼︎ことを...
日常の業務

重版出来

年末に向井周太郎先生の『デザイン学 思索のコンステレーション』の3刷が完成!昨日は、荒井経先生の『日本画と材料 近代に創られた伝統』を重版(2刷)することが決定しました!! 教科書と違う後ろだてのない独自企画が、重版されるのは本当に嬉しいです。重版の喜びは、書籍だけにあらず、チラシもしかり。12月に美術書出版会(ArtandDesignBookClub)で大学生協・研究室向けに作成した「推奨品カタログ」も重版決定。精鋭営業部隊が、新年のごあいさつで大口配布先を獲得してのこと。本日入稿! いたしました。この「推奨品カタログ」が多くの方の心に響き、収録の書籍をご注文いただけますように![制作:呑猫...
いぬ・ねこ・かえる

商売繁盛で笹もってこい

お正月からこっち、1月7日に松がとれ、七草粥、鏡開き、そして本日、十日戎です。関西では「えべっさん」と呼ばれ、そりゃもう大騒ぎです。子どもの頃の記憶なので曖昧ですが、神社界隈に市が立ち、古い笹飾りを奉納し、新しい笹飾りを買うのですが、前年より大きいのでなくちゃという縁起を担ぎます。人出はすごいし、あっちでもこっちでも「商売繁盛で笹もってこい」という謡のような大声が飛び交うし。こちらで言う酉の市みたいなもの?(酉の市は行ったことないのでよくわからない)。いよいよ正月気分から抜け出て、商売に励めよという号砲みたいなもんですね。もちろんだとも。抱えている教科書はもちろんのこと企画ものが、いよいよ地響...
日常の業務

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。年末年始は閉じこもって原稿書きです。編集スタッフからは制作するよう取り締まられ役とよばれています。なんとか松の内に間に合いました。ちょうど最後の原稿にいれた挿絵です。お正月っぽいので、掲載します。用紙事情が悪い1944年刷の国民学校初等科の修身教科書『ヨイコドモ』の一節です。衛星画像と浮世絵的誇張表現の間を行く不思議な図像が、なんとなく不安定感を誘います。人間おごってはいけません。お正月の教訓にしたいです。ことしもこつこつがんばりましょう。そんなわけで、ことしもよい本が出せますように。今年もよい企画がそろっています。著者の皆様、編集者の皆様どうかがんばってくださ...
いぬ・ねこ・かえる

遅ればせながら新年のご挨拶を申し上げます

あけましておめでとうございます。年末年始、皆さまはいかがお過ごしでしたか?「主婦に休みはない」「ずっと原稿を書いておった!」などなど、ムッとしたお声も聞こえてまいりますが・・・年末、ある研究者と話をしていて、その舞台は19世紀末から20世紀初頭のアメリカ。「ローラ・インガルス・ワイルダーって知ってる? え?知らないの? この時代やるなら必読書でしょ」と思わず言ってしまった。若い研究者に無責任なことを言ってしまったのかも、と反省して、小学生時代の愛読書『大きな森の小さな家』を引っぱりだしてきたら、もう止まらない止まらない。40数年ぶりにひらいても、福音館の函入りハードカバーは、スピン(しおり)の...