芸術と生活

来年刊行予定の本を2冊抱えています。1冊は順調にサクサク進行。

ワークショップをひとつの手段として、生活に根づく芸術文化の育成を実践してきた今井良朗先生の本です。

人は何に触発されて、また何を拠り所に「作品」を創造するのか?  美しい海を表現したいと思ったとき、人はかつて見た美しい海の情景を、そのとき感じた情動を表したいと思うだろう。

作品として表したい「海」は、ポスターで見た海ではなく、映画で見た海ではなく、人から聞いた「美しい海」でもなく、具体的な生活の中で、あの日あの時、怒りとともに喜びとともに悲しみとともに見た海ではないか。

具体的な生活の中にこそ、創造への衝動はある。地方の、小さな村の、たとえば1000年前から続く習慣や伝承とともにある生活。そうした小さな共同体が繋いできた記憶が、創造性や芸術の母体となるのではないか。

実際に、季節ごとの祭りの料理、そうした記憶の継続を手がかりにワークショップを重ね、その成果が着実に地元に根づき、自発的な活動が生まれています。

人の想像力・創造力って、宙ぶらりんで何もないところから生まれてくるのではなく、揺るぎのない土台(生活とか記憶とか)から生まれてくるんじゃないの?

ワークショップは「創造力を育てる土台」を耕す手段として、けっこういけるよ、そんな本です。

 

編集:t:eeh

ツイート

コメントをどうぞ