武蔵美最初の博士論文公刊

昔から博士論文には公刊する義務があるのですが、現在では国会図書館に入れる1冊や大学のネット上の情報公開で代用することが一般的です。武蔵野美大だと概要をネット公表しています。
このウェブページにある本学博士第7号の田中千賀子さんの博士論文が出版されました。本学では制作分野の公表に重きが置かれているので、田中さんが学術出版物では初の博士論文公刊です。人文系の学術出版で定評のある風間書房からの刊行です。

 左は学位論文 中央が公刊された博士論文 右は共著の『造形ワークショップ入門』

左は学位論文 中央が公刊された博士論文 右は共著の『造形ワークショップ入門』

「学校園」とは、学校にある園のこと。学校に植物観察や花園があるのは当たり前と思うのは現代人の感覚。実は明治期に政策的に学校に置かれて今に至っている施設なのです。現代ではビオトープなどの環境教育の教材にもなったこの学校園がなぜここまで広がっているのかを、本学彫刻学科を出た田中さんが、博士課程に進んで研究した成果がこの1冊。当たり前すぎて研究が進んでいなかった分野で、非常に珍しい研究なのです。

田中さんは武蔵美の「美術と福祉」や「ワークショップ研究」の講師としても活躍中。本年は共著として『造形ワークショップ入門』も出版局から刊行しています。

〔ケロT取締役〕

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