本という、美的で実用的な造形物

昨日、営業zucchiからもお知らせしましたが、津村耕佑 著『賞味無限 アート以前ファッション以後』が12月中旬に発売になります。
MAUPへの納品は今月末なので、出来上がった現物を実はまだ見ていないのですが、かなりかっこいい仕上がりになっているので、早く見たくてしょうがないのである。

本を外側から順に剥いていくと、帯があり、カバーがあり、表紙があり、見返しがあり、総扉があります。その後、目次だったり、「はじめに」だったりがあり、章の扉があり本文へと続き、そして再び見返しがあり、裏表紙があり、カバー、帯で、一冊の本は綴じられます。

こうした要素は、意味もなく漫然とあるわけではなくてそれぞれの要素には、それぞれの場所で果たすべき機能と意味があります
帯には帯の、カバーにはカバーの、見返しには見返しの、扉には扉の。

それをどう解釈し、どんな造形理論でもって一冊の本という、一つの立体物に結実させるか。
これが本づくりの、とても楽くて、難しくて、でも一番の醍醐味なんじゃないかと思ってます。
たとえば本文の組み方一つとっても、そこで論じられている知識なり、情報の体系にどんになヴィジュアルをまとわせるかいう美的な挑戦があるわけです。

デザイナーは寺井恵司さんです。いつもかっこいい造本とアイデアでドキドキワクワクさせてくれるのですが、今回も本当に素適。
12月中旬過ぎには書店に並ぶはずなので、まずは手にとって、扉まで1ぺーじずつじっくり繰ってみてください。
楽しくてかっこいいです。

編集:t:eeh

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