判断の尺度αMプロジェクト2022

千葉真智子・gallery αM/編

判断の尺度
髙柳恵里
加藤巧
荒木優光
大木裕之
高嶋晋一+中川周
定価:2,200円(本体価格:2,000円)
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gallery αMにて開催された「判断の尺度」の記録集。会場風景や作家ステイトメント、
編集・加筆した対談録のほか、ゲストキュレーター千葉真智子による各作家評や
星野太による書き下ろしテキストを収録。

正しさを超えて区別し、言葉を与えようとすること。それには手垢のついた言葉自体を作り直す必要がある。
造形=言葉を練り、拠り所にすることで、尺度自体について問い、判断自体を創造的に作ることができるのではないか。 

作家における選択と判断/メディウムの批評性/他者の召喚/正しさと社会の結合点/主体はどこにあるか。
5つの視点に応じた髙柳恵里、加藤巧、荒木優光、大木裕之、高嶋晋一+中川周の展示と言葉の記録集。

 

【掲載作家】髙柳恵里、加藤巧、荒木優光、大木裕之、高嶋晋一+中川周

[編 者]
■千葉真智子(チバ・マチコ)
豊田市美術館学芸員。愛知県生まれ。岡崎市美術博物館学芸員を経て2015年より現職。専門は近現代美術およびデザイン。主な企画に「判断の尺度」(gallery αM、2022年)、「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」(豊田市美術館、2022年)、「岡﨑乾二郎 視覚のカイソウ」(豊田市美術館、2019年)、「切断してみる。—二人の耕平」(豊田市美術館、2017年)、「ほんとの うえの ツクリゴト」(岡崎市旧本多忠次邸、2015年)、「ユーモアと飛躍 そこにふれる」(岡崎市美術博物館、2013年)など。

■gallery αM(ギャラリーアルファエム)
1988年より武蔵野美術大学が運営するノンプロフィット・ギャラリー。ジャンルを問わず質の高い表現と可能性を有するアーティストに作品発表の機会を提供すること、社会に斬新な価値を発信できるキュレーターに展示企画の場を提供すること、の2点をコンセプトに、毎年ゲストキュレーターによる企画展示を開催している。

[掲載作家・執筆]
■髙柳恵里 (タカヤナギ・エリ)
1962年神奈川県生まれ。1988年多摩美術大学大学院美術研究科修了。主な個展に「αMプロジェクト2022 判断の尺度 vol. 1 髙柳恵里|比較、区別、類似点」gallery αM(東京、2022)、「油断」上野の森美術館ギャラリー(東京、2014)、「近作展28髙柳恵里」国立国際美術館(大阪、2003)。主なグループ展に「つくる、つかう、つかまえる――いくつかの彫刻から」東京都現代美術館(2013)、「20世紀美術探検」国立新美術館(東京、2007)、「心の在り処」ルードヴィヒ美術館(ブダペスト)/モスクワ市現代美術館(2003)など。

■加藤巧(カトウ・タクミ)
1984年生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業。主な個展に「αMプロジェクト2022 判断の尺度 vol. 2 加藤巧|To Do」gallery αM(東京、2022)、「If it were」gallery N 神田社宅(東京、2022)、「Re-touch」the three konohana(大阪、2021)。主なグループ展に「2つの時代の平面・絵画表現―泉茂と6名の現代作家展」(企画:the three konohana・Yoshimi Arts)|Yoshimi Arts会場(大阪、2021)、「SUPERNATURE」White Conduit Projects(ロンドン、2021)、「タイムライン――時間に触れるためのいくつかの方法」京都大学総合博物館(2019)など。

■荒木優光(アラキ・マサミツ)
1981年山形県生まれ。音にまつわる体験や場の環境、フィールドワークを起点に、ドキュメントとフィクションを織り交ぜた独自の音場空間を構築する。インスタレーションやシアターピースのほか、コンサート作品やツアー作品も手がける。主な展覧会に「αMプロジェクト2022 判断の尺度 vol. 3 荒木優光|そよ風のような、出会い」gallery αM(東京、2022)、「ダンスしないか?」長野県立美術館アートラボ(2022)、「わたしとゾンビ」京都市京セラ美術館ザ・トライアングル(2020)など。コンサート作品・シアターピースに「サウンドトラックフォーミッドナイト屯」(比叡山山頂(KYOTO EXPERIMENT、2021)、「パブリックアドレス 音場」Kunstenfestivaldesarts(ブリュッセル、2021)など。

■大木裕之(オオキ・ヒロユキ)
1964年東京都生まれ。東京大学工学部建築学科在学中より映像制作を始め、89年~北海道松前町を中心にした映像作品群「松前君シリーズ」を開始、90年『遊泳禁止』がイメージフォーラム・フェスティバル審査員特別賞を受賞、96年『HEAVEN-6-BOX』が第46回ベルリン国際映画祭ネットパック賞を受賞。その表現は映像のみに留まらず、ドローイング、インスタレーション、パフォーマンスにまで及ぶ。カメラを手に世界各地へ自らの身体を動かしながら、移動と生活と哲学の相関関係を探り、動的ネットワークで複雑に構成される世界を描き出す。膨大なイメージが次々に重ねられていく独特な表現は国内外から高い評価を受けている。主な展覧会に「αMプロジェクト2022 判断の尺度 vol. 4 大木裕之|tiger/needle とらさんの墨汁針」(gallery αM、2022)など。

■高嶋晋一(タカシマ・シンイチ)+中川周(ナカガワ・シュウ)
1978年東京生まれの高嶋と1980年高知生まれの中川によるユニット。2015年よりそれ自体は画面内に姿をみせないカメラの運動性を基軸とした映像作品を制作している。主な個展に「αMプロジェクト2022 判断の尺度 vol. 5 高嶋晋一+中川周|無視できる」gallery αM(東京、2023)、「経験不問」Sprout Curation(東京、2022)、「視点と支点――最短距離のロードムービー」MEDIA SHOP | gallery(京都、2019)。主なグループ展に「それぞれの山水」駒込倉庫(東京、2020)、「IMG」Sprout Curation(東京、2019)、「第10回恵比寿映像祭」東京都写真美術館(2018)など。ヴィデオ・スクリーニングに「あたかも二本の矢が正反対の方向に飛び去ったあとの点のように」岡山大学(2019)など。


[執筆者]
■星野太(ホシノ・フトシ)
1983年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授。専攻は美学、表象文化論。著書に『食客論』(講談社、2023年)、『崇高のリミナリティ』(フィルムアート社、(2022年)、『美学のプラクティス』(水声社、2021年)、『崇高の修辞学』(月曜社、2017年)、訳書にジャン=フランソワ・リオタール『崇高の分析論――カント『判断力批判』についての講義録』(法政大学出版局、2020年)などがある。

登録情報
編者千葉真智子・gallery αM
執筆者千葉真智子・髙柳恵里・加藤巧・荒木優光・大木裕之・高嶋晋一+中川周・星野太
ISBNISBN978-4-86463-160-0 C0070
体裁B5判 四色+1色刷 140頁
刊行日2023年12月25日
ジャンル美術/芸術理論

目次

ご挨拶

展覧会概要

判断の尺度 千葉真智子

到来する他者に向けて 千葉真智子

髙柳恵里 | 比較、区別、類似点

加藤巧 | To Do

荒木優光 | そよ風のような、出会い

大木裕之 | tiger / needle とらさんの墨汁針

高嶋晋一 + 中川周 | 無視できる

判断不全 星野太

略歴

判断をめぐる5つの視点 千葉真智子

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