ひろがる鑑賞

三澤一実/編

ひろがる鑑賞
定価:2,750円(本体価格:2,500円)

これ見て。本当は、どう思ってるの?
相手の話をよく聞く/自分の考えを正直に伝える
実はここに「鑑賞」の極みがある

今日の教育はウェルビーイングを目指している。ウェルビーイングとは身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること。鑑賞の能力はウェルビーイングに深く関わっていることを9人の著者がひもとく。「鑑賞の歴史と美術教育における意義」を総論に据え、映像、イラスト、彫刻、工芸の各分野から、また鑑賞教育の場としての美術館、そこでの世代を超えた鑑賞のスタイル、中学校の教室で行われる「朝鑑賞」まで多様な領域から言及。

*2020年3月刊行『美術の授業のつくりかた』(ISBN978-4-86463-106-8)の姉妹本であり、2024年7月刊行『造形実験』(ISBN978-4-86463-166-2)の双子本でもあります。『造形実験』と共に読むのがおすすめです。

*2026年3月下旬発売予定

●三澤一実
東京藝術大学大学院修士課程修了。埼玉県公立中学校教諭、埼玉県立近代美術館主査、文教大学教育学部准教授を経て、2008年より武蔵野美術大学教授。旅するムサビ主宰(グッドデザイン賞2017受賞)。「小学校学習指導要領解説 図画工作編」作成協力者(2008年)、「中学校学習指導要領解説 美術編」作成協力者(2017年)。研究領域:美術教育、鑑賞教育。編著『美術の授業のつくりかた』(武蔵野美術大学出版局、2020年)、『造形実験』(同、2024年)ほか。

●米徳信一
1964年生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科教授。専門分野は映像デザイン、映像文化研究。視覚言語を軸としたビジュアルコミュニケーションデザイン全般を視野に入れながら研究活動をしている。主な著書に『美術教育の題材開発』(武蔵野美術大学出版局、2014年、共著)、『美術の授業のつくりかた』(同、2020年、共著)、『産学連携でつくる多文化共生 カシオとムサビがデザインする日本語教育』(くろしお出版、2021年、共著)ほか。

●春原史寛
1978年生まれ。筑波大学大学院博士後期課程人間総合科学研究科芸術専攻修了。博士(芸術学)。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科教授。専門は、近現代日本美術史、博物館学、美術教育、ポップカルチャー研究。芸術家・岡本太郎、戦後日本における美術イメージの形成や美術受容の諸相、美術館を活用した美術教育、アートとポップカルチャーの関係などを研究。主な著作に、共編著『とがびアートプロジェクト 中学生が学校を美術館に変えた』(東信堂、2019年)、岡本一平・名取春仙・仲田勝之助著、春原史寛解説『漫画と訳文』(国書刊行会、2019年)がある。

●鞍掛純一
1967東京生まれ、彫刻家。日本大学芸術学部彫刻コース卒業後、同大学研究所修了。個展やグループ展にて作品を発表。「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006」に《脱皮する家》を発表し、以後地域の資源を活用しながら毎回出品。練馬区立美術の森緑地の彫刻を手がけるなど、行政や企業と連携し様々なプロジェクトに携わる。また同大学の美術学科に地域芸術専攻を立ち上げ、後進の指導にもあたっている。主な作品に《大地のおくりもの》《脱皮する時》《木湯》がある。

●今井陽子
1967年生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程前期修了(美学・美術史専攻)。1996年東京国立近代美術館に入職し、工芸課に所属。石川県への移転に伴い、現在国立工芸館主任研究員、教育普及室長。主な展覧会に「非情のオブジェ」「芹沢銈介のいろは」「パッション20」(東京国立近代美術館工芸館)、「ジャングル⇋パラダイス展」「ポケモン×工芸展」(国立工芸館)、Japanese Crafts: Materials and Way of Formative Thinking(ペトロナスギャラリー/インドネシア国立美術館)。著書に『ボディブック&ノート』(単著、東京国立近代美術館)、『日本の20世紀芸術』(共著、平凡社)ほか。

●足立 圭
1982年生まれ。青山学院大学総合文化政策学研究科文化創造マネジメント専攻修了。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科卒業後、長野県信濃美術館 東山魁夷館(現:長野県立美術館)、女子美アートミュージアム、菊池寛実記念 智美術館で学芸員として勤務。2014年より武蔵野美術大学造形学部通信教育課程非常勤講師、2024年より同課程准教授(芸術研究コース)。主な展覧会企画に「五感でアート」「五感でアートpart2」「美しい木の椅子」「女子美の新星」「現代のやきもの 思考するかたち」ほか。

●林 有維
1974年生まれ。お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士後期課程単位取得退学(西洋美術史専攻)。現職は武蔵野美術大学通信教育課程(「美術の歴史と鑑賞」)非常勤講師。美術教育普及を研究テーマとし、ファミリーアートプログラムを実践している。著作は「国立女性美術館(ワシントンD.C.)における教育普及プログラムの多様性」『武蔵野美術大学研究紀要』第54号(2023年、143〜147頁)ほか。

●杉浦幸子
1966年東京都生まれ。お茶の水女子大学文教育学部哲学科美学美術史専攻卒業。英国ウェールズ大学院教育学修了。「横浜トリエンナーレ2001」教育プログラム担当、森美術館パブリックプログラムキュレーターとして美術館教育デザインと実践に携わった後、京都造形芸術大学で「ASK世界アーティストサミット」などアートプロジェクトを担当。2012年武蔵野美術大学芸術文化学科に着任、2015年より教授。共著『ミュゼオロジーの展開 経営論・資料論』(武蔵野美術大学出版局、2016年)、『美術の授業のつくりかた』(同、2020年)。

●沼田芳行
国士舘大学文学部教育学科卒業。中学校社会科教諭、東京学芸大学社会科教育学研究科修了、中学校教頭、所沢市教育委員会学校教育課教育指導担当主幹兼健やか輝き支援室長を経て、埼玉県所沢市立三ヶ島中学校校長を務めた。2015年より武蔵野美術大学 三澤一実教授と研究連携を結び「朝鑑賞」を始める。共著『美術の授業のつくりかた』(武蔵野美術大学出版局、2020年)。

MAU通信教育課程教科書
登録情報
編者三澤一実
執筆者三澤一実・米徳信一・春原史寛・鞍掛純一・今井陽子・足立 圭・林 有維・杉浦幸子・沼田芳行
ISBNISBN978-4-86463-180-8 C3037
体裁A5判 288頁
刊行日2026年04月01日
ジャンル教育

目次

はじめに  三澤一実

第1章  鑑賞の歴史と美術教育における意義  三澤一実

 コラム1 泰阜村立学校美術館

 コラム2 鑑賞とメディア

第2章  鑑賞教育の実践30年  三澤一実

 コラム3 雑誌『教育美術』にみる鑑賞活動

 コラム4 アメリア・アレナスと対話型鑑賞

第3章  映像を読む  米徳信一

第4章  絵画の鑑賞からポップカルチャーとしてのイラストの鑑賞へ  春原史寛

第5章  彫刻を観る  鞍掛純一

第6章  工芸の鑑賞  今井陽子

第7章  鑑賞教育の「場」としての美術館  足立 圭

第8章  美術館におけるファミリー・アートプログラム  林 有維

第9章  すべての人に鑑賞を  杉浦幸子

第10章 ひろがれ! 朝鑑賞  沼田芳行

おわりに  三澤一実

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