
メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む
4月10日発売予定の、富松保文先生訳・注『メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む』の見本が届きました。わぁぉ、なんてかわゆい仕上がりでしょう!下手な写真で恐縮です。何もないところから像がとつぜん現れるような木炭デッサンの一部のような水墨画の一部のような影のような光のような水面のような幽霊のようなこの魅力的な装幀は、寺井恵司さんによるものです。通信教育課程の教科書は初学者向けの本が多く、読者は、ひとりで自分の手足をつかってハシゴで上へ上へと登ってゆく、そんなイメージがあります。それゆえ、丈夫な、しっかりとしたハシゴをつくらねばなりません。いくつもの通り道があるものの、まずは1つのルートを体に覚えさせ...