父・保田龍門:子・保田春彦
「書簡集なんて売れないよ」と周囲には言われ、そうですよねぇ・・・と思いつつ、この父子の書簡を読み出すと・・・やめられないんですねぇ。。。父・龍門、1891(明治24)年生まれ、東京美術学校(西洋画科)に学び、1921年にパリ、グランド・ショミエールでブールデルに師事。ふーん、そんな時代に美術学校に通って、さらに洋行したお坊ちゃま君なのね、と思ったら大間違い。龍門は農家の出身。「目に一丁字ない」母親を大切に、母性愛を終生のモチーフとした。油絵も描けば彫刻もつくる。ブールデルを師とした龍門は、もちろん具象の人。その父が67歳の時に、28歳の息子がパリに留学、同じ研究所でザッキンに師事する。何を食べ...