必然的にばらばらなものが生まれてくる

七夕に入稿しました。
現代美術アーティスト田中功起さんの『必然的にばらばらなものが生まれてくる』という本です。

田中さんは第55回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展(2013)の日本館展示「抽象的に話すことー不確かなものの共有とコレクティブアクト」で特別表彰を受賞しました。この賞の受賞は日本人としては初めてです。

田中さんが作家として始めて個展を開いたのは2000年ですが、この本では1998年から2013年までの作品と、さまざまな媒体で発表したテキストを現代から過去へ、年代順に編んでいます。

巻頭に、日本館のキュレーターの蔵屋美香さんと、映像作家・美術家であり日本館のドキュメンタリー映像を撮影した藤井光さんと、田中さんによる鼎談があります。

田中さんがヴェネチアで何を考えていたのか、その作品の意味するところを展示が終わって半年経ったいま(鼎談収録は2013年12月)、田中さんの視点だけではなく異なるいくつかの視点から捉えたいと思っていました。

美術作品が社会・時代と無縁ではありえないこと。今のこの時代に、協働作業(とその失敗)と集団行為を記録することの意味。
そして、ヴェネチア・ビエンナーレが結果ではなく、田中さんにとっては一つの過程、必然的な経過であったことに気づきます。

とても真摯に、ときに飄々と言いたいような乾いた誠実さを感じさせ、「にやっ」とか「ぷぷぷ」とか、なんでこれがこんなにおかしいんだろうと思わせる田中功起さんの本(作品)は、七夕の今日入稿し、8月8日に納品され、9月9日の奥付で店頭に並びます。

狙ったわけではなく、なにやら必然的にこうなった田中功起さんの『必然的にばらばらなものが生まれてくる』刊行のお知らせでした。

次回はかなり素敵な装丁とデザインについて宣伝したいです。

編集:t:eeh

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