8月9日オープン「手のかたち・手のちから」@ムサビ美術館

あれは山崎博先生の『計画と偶然』をつくっていた時だから、2016年の秋頃のこと。
何かの用事で、ムサビの美術館にいたところを神野義治先生に呼びとめられた。
「とっても面白いものを撮影してるから、見に来こない?」
ホイホイついていくハムコ(毎度)。
スタジオには、何かオブジェが積み重なっている。
自分の手よりもひと回り小さい「手」の集積。
よく見ると、人形の足みたいな小さな足も混ざっている。
ま、まるでボルタンスキーの作品だ!と驚いていると、
「これはね、福井県の観音様に奉納されたものなんだよ」と神野先生。
しかも、その撮影をしていたカメラマンが北野謙さん。
『計画と偶然』の著者のお一人だった。
その「偶然」にも驚いた。これが三方石観世音「御手足」との初対面であった。

そして昨年の秋。
当時、ムサビ美術館のHさんから遠慮がちに「来年8月の神野先生の展覧会図録の相談をしたい」という連絡があった。
「なんか、ようわからんねん」とHさん。ほとほと困っている様子だったが、聞いてみれば三方石観世音「御手足」の調査結果(お披露目)の展示らしい。
「ああ、あれは、かなり面白いよ!」
もしも、あの時、あの撮影の現場を見ていなかったら、ハムコもHさん同様に途方に暮れただろう。百聞は一見に如かず。
「ただの図録ぢゃなくて、フツーの本にしていいんだったらつくりたいなぁ」
美術館の課長さん相手に、こんなタメ口をきいいていいのかハムコ(毎度)。
こんな調子でスタートした企画がようやくまとまりまして、展覧会オープン前日に納品の予定です。
たいへんな猛暑の東京ですが、どうぞみなさま、ムサビ美術館「手の形・手のちから」展にぜひぜひお越しくださいませ。
9月2日からは絵本作家スタシスの展覧会も始まります。あわせてご予定くださいませ。
[編集:ハムコ]

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