水上泰財『ずっと人間描かれ』

今日の東京地方、スッキリとした晴天ながら空気はとても冷たい、冬の東京らしい気候です。朝は電車から富士山の美しい姿がよく見えました。

現在は担当教科書に掛かりっきりの日々ですが、ちょっと前に完全に手から離れてあとは完成を待つばかりなのが、水上泰財先生『ずっと人間描かれ』です。自称風俗画家の水上先生が、これまで描いてきたご家族のエピソードや、オウム真理教事件や東日本大震災などの大きな出来事を自らの経験とともに振り返った初の随想となります。とにかく、ご自身とご家族、ご親族のエピソードには驚かされること請け合いです。絵画や美術に興味のない方でも、きっと最後まで一気に読んでしまうのではないでしょうか。16頁16点掲載のカラーの口絵や描き下ろし多数の挿画も見どころ。本当にこうご期待の1冊です。

ただ、発売は来年2月で、まだちょっと先なのですね。しかし、もう少し早く手にとっていただける方法があります。水上先生はこの本の刊行にあわせて、年明け1月の21日(木)から1週間、渋谷東急本店8階の美術画廊で個展を開催されます。新作の大作をはじめ、挿画のオリジナルやそれをもとに新たに描かれた小品の油絵など、多数の作品が並ぶ予定だそうです。実は、その会場での『ずっと人間描かれ』の先行販売が予定されています。1日も早く読みたい! という方は、是非足をお運びください。掲載はモノクロでもオリジナルは着彩されている挿画などもあり、本をぱらぱらめくりながらの作品鑑賞も面白いかもしれません。先生が在廊ならば、きっとその場でサインを入れてくれるはずです。個展の詳細な情報は、また年明けにお知らせしたいと思います。

そんなわけで、水上先生も私もウーウーとうなりながら、それぞれ締切の迫る仕事とがっぷり四つの年末年始となりそうです。はっけよい!

(編集:凹山人)

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