『大学出版』

皆さんは『大学出版』という小冊子をご存知でしょうか? 

ムサビ出版局も加盟している全国の大学関係出版会・出版社・出版局による一般社団法人大学出版部協会が、年に4回発行しているものです。書店等に置かれているのを見たことがあるかもしれませんが、まあマイナーですよね。

この冊子の作成にあたってムサビ出版局は、毎号いろいろと担当しているのですが、その中のひとつが表紙をめくってすぐ、表2のエッセイです。現在、武蔵野美術大学教授・酒井道夫先生が「初版本、ナンセンスなフェティシズム」と銘打ち連載中。毎回、膨大な蔵書から、これはという1冊(とは限らないのですが)を取り上げて、その本の装丁や造本、本文の組み、出版の背景などの見所を語ります。もちろん作者や文章、刊行された時代に触れたり、先生とその本の出会いのエピソード等も交えたりしながら、興味深いお話が先生独特の軽妙な語り口で繰り広げられます。これまで10回掲載されていますが、どれもおもしろい。で、ただ今、次号11回目の準備中であります。

実は、酒井先生はこの三月でムサビをご退任なさるのですが、このエッセイはその後も是非続けていただきたいと担当者は勝手に願っております。

『大学出版』には、このエッセイ以外にも出版に関する様々な話題が毎回掲載されています。なかなか巡り会わないかもしれませんが、見かけたら是非手にとってご覧下さい。

[編集:凹山人]

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