
「古文眞寶」アンソロジーの偉力
さる11月4日、ムサビ美術館ホールで、「和様刊本の諸相」と題して6の講演があった。どの演目もおもしろかったのだが、わけても林望先生の「〈ありふれたもの〉の価値 古文眞寶をめぐって」は身を乗り出すほどであった。江戸時代、いかに「古文眞寶」が読まれていたか、というお話なのだが、誰もが原典を読んでいたわけではなくて、そのアンソロジーに親しんでいたという。誰もが手にした「古文眞寶」のアンソロジーは、それはそれは多くのヴァージョンがあり、そのいくつかが紹介された。12月7日のブログでt:eehが紹介した図録の「論考編」には、もちろん林先生の「『古文眞寶』を巡って」も掲載されている。じっくりと読みたいのだ...