
隠岐さや香先生の御講演「学知・イノベーション・書物」
11月15日から17日にかけて、大学出版部協会編集部会秋季研修会が名古屋で行われた。悪い癖で、行く前は何とも億劫でぼやくのが常だが、参加してみると、普段は話せない遠くにいる仲間との直にしか聞けない話が満載で、新たに得ることが多かった。ことに2日目、名古屋大学の隠岐さや香先生の御講演「学知・イノベーション・書物」は目からウロコであった。隠岐先生は今年の夏に『文系と理系はなぜ分かれたのか』という新書を上梓されたばかり(だというのに10月に私が購入したのは3刷であった!)科学史を御専門とする隠岐先生のこの御本は「なぜ」というよりも、その分かれている現状分析で、これが御講演のテーマかと思っていたら、ぜ...