台風と永井荷風

週末の台風15号は都内よりも近県の被害が大きく、未だに停電のエリアがあるというニュースに恐れをなしている。
月曜日の中央線は、正午になっても入場規制をしている駅があり、もちろん電車は乗車率100%をどんだけ超えてるよ?という状況だったが、こんな混雑は停電に比べればたいしたことはない。
停電のエリアに「日常」が早く戻りますように。

日曜日、ボランティア(?)の校正作業を自宅でしていたら、『断腸亭日乗』が引用されているのだが、荷風はこういう言い方しないでしょー、と思う箇所があり、久々に函入りの全集を引っ張り出す。
昭和10年は何巻だっけ・・・第3巻、該当箇所はすぐに見つかり、案の定、転記ミスが発覚。
第3巻には、何かの包装紙でカバーがかけられている。すこし剥がしてみると、いまはなき岩波の信山社の包装紙であった。書店名の部分は折り込まれて、テキスタイルのような絵柄がきれいに見えるように、かなり工夫してかけられている。
この全集は、上司であった黒沢哲夫さんの遺品である。
哲ちゃん、ずいぶんと繊細だったんだなぁ。ニコニコしながら「あったりめぇだ」と言いそうだ。亡くなってから13年もたってしまった。ながらくお墓参りにもいってないなぁ。
「さみしいじゃん、たまには来てよ」と言われそうだ。お墓は祐天寺にある。
[編集:ハムコ]

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