BDプレスの高く厚い壁

先週木曜日のこと。小竹信節先生退任記念出版『奴婢訓 武蔵野美術大学公演2019』に付けるブルーレイディスク(BD)のプレスをお願いするテックトランス社(東京・新宿区)へ。
見積もりはすでに受け取っているものの、納品までの流れや入稿方法がいまひとつ掴めないため。メールでやりとりしているよりも、打ち合わせの時間を作ってくれるというなら、とにかく伺おう! と。

昨年、学習指導書「レタリングタイポグラフィ」のDVD、「映像表現のプロセス」重版でDVDプレスをお願いしたテックトランスさん。直接、お会いするのは、今回が初めて。名刺交換して、開口一番「BDプレスのライセンス契約は進めていますか?」。
え? なんのこと?? 
それから30分余り、クラクラするほどボリュームたっぷりの情報を得る。

BDをプレスするなら、海外の団体とライセンス契約が必要で、そこで得たライセンス番号なしには、プレス工場は稼働しないのだとか。ライセンス契約は、英語で行い、最大1ヶ月は必要。申請してから、進捗状況を確認することもできずひたすら待つしかないとか。
恐る恐る、申請代行はお願いできますか? と尋ねると、明快な答え。それは、無理だわ〜という金額がズバッと跳ね返り、それならばBDコピーでは? と提案される。が、BDコピーでは、コピーガードはつけられないということを知る。
「BDが広がらないのは、このライセンス契約が大変だからです。今、話を聞いて想像している10倍くらい大変なんです」とのこと。BDプレスに向かうには、高く厚い壁がそびえていた。

打ち合わせを終えて、高校生とおばちゃんで賑わう大久保通りを打ちのめされてヨロヨロ歩き、電車に乗って会社に戻ってきた。知らないって、こわい。
そんなわけで、DVDプレスでいきます。

[制作:呑猫]

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